古民家再生最大の難所!土台の改修工事#5〜完成後のBefore→After〜

古民家の土台改修Before→After!その出来映えと効果は!?

これまで約12日間に渡る工程を経て、築150年以上の古民家の土台改修工事が完了しました!DIYではできない危険な箇所。専門的な知識を持つ大工さんの力を借り、今回は家屋の傾きに繋がる2辺を改修し、新しい土台に替えて頂きました。そのBefore→Afterをまとめたいと思います!

今回の改修の場所

古民家の図面土台の改修が必要な箇所は、上の平面図の上側(南西側)と左側(南東側)でした。南西側は台所の手前まで約19m、南東側は1辺約10m、どちらも土台の木材が建物の基礎コンクリートの内側に入り込んでいて、積雪や風通しの悪い状況下で腐食が進んでいました。そのままにしておくと倒壊の危険性があるので、古民家再生においては優先的に取り組む必要がある箇所です。

優先的かつDIYでは直せない最大の難所!プロの手によりどのように再生されたのでしょうか?次からそのBefore→Afterをご覧頂きたいと思います。

古民家の南西側(古民家裏側)

Before
古民家の土台改修前南西側は、丁度古民家の背面にあたる箇所です。ここも周囲のコンクリートの内側に土台が入り込んでおり、木材の腐食が激しい箇所。それにより室内廊下は外側に向かって床が傾き、この面の2階のサッシがしまらない状態になっていました。

After
古民家の土台改修後約19m程の距離で土台が入れ替えられました。今回は部分改修での土台交換のため、床の傾きが完全になくなったわけではないのですが、2階のサッシは以前よりもしまりやすい状態になりました。

古民家の南東側(古民家正面から見た左側)

Before
古民家の土台改修前南西側は、丁度古民家の正面から左手、池に面する箇所です。こちらも南西側と同じ症状でしたが、特にシロアリの被害がひどい場所でした。シロアリが食い登っていった形跡があり、抜いた古い土台は深く浸食された状態になっていました。

After
古民家の土台改修後​約10m程の距離で土台が入れ替えられました。この池側の部屋は、この古民家の中でも1番床の高いつくりになっていて、その昔大名が寝泊まりした部屋とも言われています。その床下が高いことをいかしてか、廃材が床下に多くしまわれてしまっていました。シロアリ被害の原因ともなるので、取り外しできる床下カバーを利用して、春以降に廃棄できるようになっています。

南東、南西側いずれも、新たに基礎となるコンクリートを敷き、その上に土台を乗せています。風通しも良くなり、従来のように腐食が進んでしまうようなつくりも改善されています。

角の継ぎ方が秀逸!

Before
古民家の土台改修前損傷のひどかった角の交わる部分。柱に押しつぶされるように土台がつぶれてしまっていました。

After
古民家の土台改修後​角の部分は、さすがプロの技という感じの継ぎ方で、頑丈に組まれています。素人には正直ちょっとどうなっているのかわかりません。。。これを見てしまっては見事としか言いようがありませんでした。

外壁の下見板張りも

下見板張り改修によって使えなくなった外壁の杉材は、新しいものに張り替えて頂きました。この外壁の杉材の張り方も職人さんにレクチャーして頂いたので、今後ほかの外壁部も修理することができるようになりました!

約12日間に及ぶ土台改修は、無事雪が降り始める前に完了しました。何とか土台は年内に完了させたい、僕らのワガママにも柔軟に対応して下さった工務店さんに心から感謝です!

さて、ほっと一息もつかの間、まだまだやるべきことが残されています。

今後の外壁の改修は!?

古民家の外壁土台が入れ替わった所で、次は外壁部の改修です。外壁部の改修は、修復が必要な箇所は杉板を張り替え、塗装の剥がれを落とし、全体的に塗装を施していきます。

古民家の新しい顔となる外壁は、色選びが1番肝心なところ!3人で相談しながら理想的な色に仕上がるよう、事前に確認しながら進めていきます。

masaki umino
masaki umino
茨城県出身。大学卒業後、企業での営業経験を経て株式会社SATORUの創業メンバーとして参画。2017年に福島県昭和村へ移住後、地域活性化プロジェクト「SHARE BASE Project」で自社サービスの開発・運営・管理や各種ディレクション、webライティングを行っている。