雪の重さは想像以上!家屋の倒壊を防ぐ為の屋根の雪下ろし。
本格的な雪の季節が来て、気づけば地上と屋根の雪が繋がってしまいました。村の方からは何度も聞いた「屋根と地上の雪が繋がると危ない」という言葉を思い出して、3人で屋根の雪下ろしに出動!
1.屋根の雪の現状と雪下ろしの必要性
屋根の雪下ろしをやる前の母屋と離れの雪の状況です。母屋の金属製の瓦からは綺麗に雪が滑り落ちるのですが、落ちた雪が玄関の屋根に積もり下の雪と繋がっています!同じ様に離れの屋根も、下の雪と繋がっている状態です。写真だとわかりづらいのですが、繋がった雪の内側はほとんど氷と化しています。雪の重さをまざまざと見せつけられた感じです。
屋根と地上の雪が繋がると、下に引きずり落とす力が強くなって家屋の倒壊に繋がります。豪雪地帯ではよく言われることで、とりあえず屋根と地上の雪が繋がると「ヤバイ」んです。。。実際、離れの壁面には見覚えのないヒビのようなものが・・・。
2.雪下ろしは1人だと危険?
屋根の雪を下ろす時は、1人の作業は危険!屋根の雪は水分を多く含んでいるので、万が一屋根の雪につぶされてしまうようなことがあれば無傷ではいられません。雪の重さは1立方メートル当たりで大体新雪で150kg以上、 だんだん根雪となって固まっていった場合は500kg以上にもなる場合があるようです。毎年屋根から落ちる雪による事故があるようです。
我々も慣れていないので、3人で屋根の雪下ろしに取掛かりました!
3.豪雪地帯の必須アイテム「かんじき」
屋根に上る前に、積もった雪の上を歩いて向かう必要があります。そんな時に役に立ったのが「かんじき」です。地面に接する表面積を広げることで、雪に埋まりづらくなるという豪雪地帯では必須アイテム!
冬はこれでトレッキングをしたりと、冬のアクティビティにも活躍の古くから活用されてきたものです。かんじきには様々な形態があり、プラスチック製の西洋製の物など「スノーシュー」と言われるものもあります。形は様々ですが、目的は雪の上を埋まらずに歩くもの、という雪国定番の便利アイテムです。
4.屋根の雪下ろし開始!
まずは離れの雪下ろしからスタート!最低限屋根と地上の雪が繋がっている所を切り離すというのが先決です。そこさえ押さえれば、地上に引っ張られる力は伝わらないそう。雪下ろしをする姿に近隣の方が見に来てくれたり、声をかけてくれたりしてくれます。それがどれだけ安心に繋がることか。こうした声のかけあい、支え合いが自然に生まれていくところが、やっぱり昭和村の素晴らしい所だと実感します。
母屋も屋根の雪をおろして、地上と繋がった雪を切り離していきます。地上から高く積もった所は、雪をかいてもかいても冬の間は積もっていくので、屋根の雪との切り離しは家を守っていくための最低限の処置です!屋根の雪下ろしは、朝か夕方が良いそうです。日中の気温が上がっているときは溶けて雪が滑り落ちやすくなっているため危険とのこと。
中腰姿勢での雪下ろしはなかなか腰に来る。。。近くでは70歳近い方が元気に雪下ろしや雪かきをしている姿を見て、改めてこの村の元気な高齢者に驚きです!!
屋根の雪下ろしBefore→After
あまり見た目は変わり映えしないかもしれませんが、屋根と繋がった雪を除雪することで、家屋が傷んでいくことを防いでいきます。雪を下ろした屋根の上は滑りやすいので要注意。我々も何度か滑っていますが、もはや屋根と地上の距離が近いので転落の危険はありませんでした。
ひとまずは作業終了、まだ雪が降って屋根と繋がれば切り離していきます。この作業で感じたのは、やっぱり1人での雪下ろしは危険ということ、そして近隣でお互いが見守りながら作業することでの安心感。この日も、近所のおばあちゃんが気にかけてくれて、男の人に見ていてくれるように頼んでくれたりと、支え合い、助け合いの心強さを実感する日となりました。