「海底熟成酒」って聞いたことありますか？
海底熟成酒とは、お酒を海底に沈めて自然に発酵を促し熟成させたものです。
海に沈んだ沈没船から80年ぶりに発掘されたワインの話があります。海底で長い間眠っていたワインですが、非常に若々しくてコンディションが良く、一本100万円で落札されました。海底で貯蔵されるお酒は、水温や暗さ、振動により、地上の蔵の中で保管されるよりも味がまろやかになり、深みが増すといわれています。最近では日本酒も海底で沈めて熟成させる製法が注目されているのです。
宮城県石巻市の酒屋「四釜商店」店主の四釜さんがその「海底熟成酒」を宮城県の特産品にしたいと取り組みを始めました。
目次
1.宮城県石巻市と地酒文化。
宮城県石巻市は「世界三大漁場」と呼ばれ、新鮮で多くの種類の魚が獲れる資源豊富な地域。そのため、古くから魚に合う地酒文化も盛んで、魚料理を食べるときには必ず日本酒というくらい、石巻の食文化に日本酒は欠かせない存在です。
2011年3月、石巻市は東日本大震災で甚大な被害を受けました。四釜商店も大規模半壊し、ビン酒は割れて散乱する大変な状況でした。そんな事態を乗り越え、日本酒イベントなども開催され、かつての活気が戻ってきていた矢先、コロナウィルスの蔓延により多くの飲食店が自粛、廃業に追い込まれる状況に陥ってしまいました。日本酒イベントも相次いで中止となり、かつての石巻の地酒を楽しむ場が失われていっています。
2.石巻初！海底熟成酒づくりで石巻を元気にしたい！
この状況から石巻を元気にしようと四釜商店の四釜さんは「海底熟成酒」づくりのプロジェクトを始めました。地元の蔵元や漁業関係者、潜水士を巻きこみ、石巻の特産品を生み出したいとチャレンジしています。
海底熟成酒の取り組みは2020年から試験的に行なっており、分析・試飲がされてきました。酒造職人からは「味が良くなった」「まろやかになった」など、貯蔵前と比べて変化を感じた声が多く聞かれました。
今回、クラウドファンディングを通じて、日本酒好きの皆様に、広く知っていただき、初めて販売することとなりました。お届けされる海底熟成酒は2021年12月に海に沈められ、2022年4月末ごろに引き上げられる予定となっています。
3.石巻の蔵元が丹精込めてつくる地酒「日高見」を海底熟成酒に。
今回のプロジェクトでは、宮城県オリジナルの酒造好適米『蔵の華』を使用した「日高見（ひたかみ）」という生酒が使われています。
しぼりたてならではのしゅわっとした発泡感が感じられるフレッシュな飲み口に、なめらかな米の旨味と心地よい酸味、そして、透き通るようなさっぱりとしたキレ味が特徴。魚介との飲み合わせに相性抜群のお酒です。
「日高見」は、石巻で二つしかない蔵元のうちの一つ、平孝酒造でつくられています。平孝酒造は、古き良き製法に加えて最新技術も取り入れ、日本酒の良さを存分に引き出すための研究を重ねている唯一無二の老舗の蔵元です。
4.石巻の地形を生かした海底熟成酒づくり。
海底熟成酒は、石巻市東部にある万石浦湾（まんごくうらわん）に沈められています。湾内では海苔や牡蠣の養殖が盛んに行われています。
その湾口の海底15mには、震災の津波で大きく削られた窪みがあります。その窪みは、冬場の水温が2℃と一般的な海と比べて低く、太陽の光が届かない暗闇であり、潮の満ち引きや漁船が行き交うため波の微振動が得られるなど、海底熟成酒の保存に適した環境が揃っていました。
歴史に刻まれた湾口の窪みは、新たに石巻の特産品を生み出す場所として活用することで、地域復興の希望になるでしょう。
5.クラウドファンディングでのみ限定販売！
4月末に引き上げられる予定の海底熟成酒はクラウドファンディングでのみ限定販売されます。お酒を楽しんでいただく支援者様から感想を集め、正式な製品化に向け動き出す予定となっています。未だ、プロジェクト関係者しか味わっていない、海底で熟成され、まろやかになった大変レアなお酒となります。
石巻の海産物と一緒にお酒を楽しむプランや、海底に沈めていないお酒との飲み比べのプランも選べます。
海底ロマンを感じながら、石巻のレアなお酒を楽しみませんか？
▼詳しくはクラウドファンディング・プロジェクトページをCheck!!
▶新しいお酒づくり×地域おこしを応援！ 海に沈めて深みが増す「海底熟成酒」を宮城県石巻の特産品にしたい！
