ご挨拶
2020年もあっという間に終わろうとしております。
昨年末に思い立って2019年の総括記事を書いたことが嘘のように、今年も総括しなければならない時期がやってきました。
2020年を振り返ると、全世界的にコロナウイルスが猛威を振るった年でした。
コロナウイルスによって仕事のあり方、働き方を嫌でも考えさせられた年だったのではないでしょうか?
個人的には【当たり前だと思っていることは、実は当たり前ではない】という言葉が好きなのですが・・・改めてこの言葉を深く考えさせられる1年になりました。
【当たり前だと思っていることは、実は当たり前ではない】という言葉には、当時昭和村に移住してきた我々の思いが募っております。
大学卒業後、都内で会社員として働く我々の日常から、独立を決めて会社を設立、福島県の昭和村に移住をして、テレワークが主軸となりました。当時は今ほどテレワークがメジャーになっていなかった頃の事です。
【当たり前】は日々変化して行きます。
人にとっての【当たり前】は日常なのか? 社会にとっての【当たり前】は世論の声なのか?
私にとって【当たり前】とは、日常に溶け込みすぎて気づかず考えることすら出来ないものと考えております。
【当たり前】とは当然のこと…。
つまり個によっての日常と表現する事ができ、固定概念や価値観という言葉に繋がってしまうのですが、【当たり前だと思っていることは、実は当たり前ではない】ということに気づき、固定概念や価値観に囚われすぎず、少し違う視点で”モノ・コト・ヒト”を考え接することで、別の楽しみや価値を創造できるのではないでしょうか。
そんな事を、この激動の2020年末に改めて思うのです。
長くなってしまったのですが、2020年の振り返りをしていければと思います。
1.2020年の振り返り。
2020年、我々は『勝負の年』にしようという抱負を掲げておりました。
TOKYO2020のオリンピックイヤーということで、会社としてWEBマーケティング事業の稼働も控えておりましたし、地域活性化事業の「シェアベースプロジェクト」としても、拡販するという年としてより多くの方々に届けられるような企画やイベントを考えておりました。
実際にフタを開けてみると、コロナウイルスでの緊急事態宣言など相次ぐイベントの中止だけに留まらず、TOKYOオリンピック2020も延期で決定。
WEBマーケティング事業も、想定より売上があがらず不安を感じておりました。
さらにシェアベースプロジェクトの一つ、古民家民泊施設「SHARE BASE 昭和村」については、高齢化率の高い昭和村の安全を第一に、2020年3月27日以降休業と致しました。
緊急事態宣言後は、非常に悩ましい決断でしたが…各メンバーを実家に戻しテレワーク作業を主としました。
一方で、WEBマーケティング事業はコロナ救援策として様々な企業がデジタル強化に転じ、おうち時間を狙った通販の販促はもちろん、広報活動、さらにはオンラインイベント、サイトのリニューアルなどデジタル需要が戻ってきてくれて業績も回復し一安心。
シェアベースプロジェクトについては、シェアベース昭和村(古民家民泊施設)は休業し、「シェアベースマッチング(地域の様々なコトのマッチングサイト)」の拡販は、外出自粛による観光客の減少によって思った通りの拡販は出来ぬままでした。シェアベースマガジンも外出自粛でネタ不足になり、苦しい状況でした。
だからこそ、我々SATORUとして何をすべきかを考えた末。。。
シェアベースマッチングを地域の様々な“コト”のマッチングサイトから『地域の様々な”コト・モノ”のマッチングサイト』へシステムを増築してバージョンアップし、全国各地の事業者や生産者の応援をしていくことに決めました。
2.シェアベースマッチングに秘めた想い。
我々SATORUとして何をしていくべきか。
ということを掘り返してみると…
移住したばかりのことを思い返します。
移住したばかりの頃は、右も左も分からず、不安の中にも仲間と一緒にこれから様々なことを経験していくことができる!! という期待が大きかったことを思い出します。
知れば知るほど我々は知らない地域には隠された “宝” や “面白さ” が眠っている。
特に出会った “人” が一番面白い!!
つまり “仲間・人” こそが一番の資源であり財産なのではないかと・・・。
そこから様々な問題が見えてきました。
例えば昭和村といば、からむし・かすみ草。
「からむし織」は、日本最古の織物と呼ばれ、昭和村はからむし栽培地として、昔からの伝統的な方法で品質の高いからむしを栽培し、織に至るまで手間暇かけて紡いでいく工芸品です。
そのため大量生産もできず、値段も高くなります。
着物を着なくなった日本ではさらに逆風で流通にもなかなか乗らず・・・生業としてのからむし織への携わり方が非常に難しく、文化継承のハードルが高い。
「かすみ草」は、全国的に見ても福島県昭和村は出荷量夏秋期日本一とシェアは非常に高いものの、ブランド化ができておらずかすみ草=昭和村と定着しないもの。
かすみ草農家は増えてきているものの・・・もっと知って欲しい! という思いがあります。
共通して言えることは・・・
おもしろい “ヒト” や “コト” ・ “モノ” は各地域に沢山あるはずなのに、知るチャンスが少ないことが課題として感じております。
そこには、情報の受け手がデジタル化しつつある社会状況に対して、デジタルで発信できるユーザーが少ないことが要因として感じております。
大事な事ですので、もう一度。
情報の受け手がデジタル化しつつある社会状況に対して、デジタルで発信できるユーザーが少ないことが要因です。
ただ日本全国的に見てもデジタル庁ができたり、専門的にもデジタルトランスフォーメーション という言葉通り全国的なデジタル化が推奨されております。
我々は実際に移住して、そこに疑問を持ちました。
デジタルを仕事にしている我々だからこそ、デジタル化とはいえ多様化しており、専門的な知識が必要になることへの懸念。
特に “貴重なコト・モノを提供してくれる方が高齢化してしまう事で、コンテンツがデジタル化できるか”は特に心配です。
今、コロナウイルスの救援施策でデジタル化への補助金が出ており、ホームーページやオンラインショップを作る方もいますが、そのような方もごく一部なのではないでしょうか?
さらに“その後の運用”などを継続できるか? ちゃんと考えられているでしょうか? 専門的な目線で気になることが多くなってきます。
そんな中で程よい機能を持ったプラットホームサービス【地域の様々なコト・モノのマッチングサイト SHARE BASE Matching】を提供するに至りました。
ポイントは・・・
コト・モノを提供してくれる方の代わりになって、宣伝はもちろんの事、顧客(来訪者)管理や注文管理ができること。です。
これは我々が、 “移住して感じた経験をカタチにしたサービス” です。
例えば、「シェアベース昭和村」や私「個人」が主催者になって、仲の良いおじいちゃんの特技を体験できるイベントを、企画・宣伝・管理することができます。
また、美味しい野菜を作っているおばあちゃんの変わりに、採れたて野菜をwebに掲載して宣伝・販売する事ができるなど、地域のコト・モノを提供してくれるガイドや生産者の代わりに、宣伝や管理をする事が可能になります。
3.来年に活かしていきたいところ。
2021年は、コロナが落ち着いているでしょうか? TOKYOオリンピックは開催されるのでしょうか? 我々のこれまでの当たり前は当たり前のままあるのでしょうか?
我々が移住をした際には、
『電気がついて活気があるだけで嬉しい』
『いてくれるだけで万が一のとき頼りになる』
など、嬉しい事を言われたのを思い出します。
我々が当たり前に経験できたのんびりした暮らしでさえ、
”当たり前ではなくなる” 時代が来るかも知れません。
【当たり前だと思っていることは、実は当たり前ではない】ということをもう一度考え、自分たちにできること、自分たちが伝えたいことを、シェアベースプロジェクトを通して【当たり前】にしていければと考えております。
2021年はそのきっかけにつなげるため、
シェアベースマッチングを通して【地域の様々なコト・モノ】を宣伝・管理してくれる方々を増やしていくことが抱負です!!
4.2020年も大変お世話になりました!
そして最後になりましたが、2020年、株式会社SATORUに携わって頂いた全ての皆様に心から感謝申し上げます。
来年も楽しむことを忘れず、さらに会社、メンバー共に成長していく所存ですので、より一層のご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。
株式会社SATORU
代表取締役 橋本 浩寿