松煙と弁柄を調合して作った自然塗料で、いよいよ古民家 大広間の柱・天井の塗装へ!
前回、試行錯誤してつくりあげた塗料を使って、柱・天井の塗装に入ります。色は塗ってみないとわからない、緊張とワクワクが隣り合わせの塗装。古民家風の重厚感のある黒い柱を目指して・・・果たしてどんな風に仕上がるのでしょうか?!
1.調合した塗料の色合いは?
前回調合した松煙と弁柄、さらにそこに荏油を継ぎ足し、いよいよ柱に塗って色の確認!いらない木材に塗って実験したりもしましたが、実際の古民家の柱とは材質や仕上がりが異なるので、ほとんどぶっつけ本番でチャレンジです!
最初はハケで塗り始めましたが、柱にうまく馴染まないため、ハケで塗った後にタオルで刷り込む様に塗り広げて行きます。素人感覚ではありますが、ハケでうまく色が乗ったとしてもタオルで磨く様に塗り広げていくと、ムラもできないのでそちらがオススメです。
結果は想定通り、黒くすす汚れた感じが出たのでOK!木目もいい感じに残ります。この調子で他の場所も塗り進めて行く事にしました。荏油は最後にオイルフィニッシュで塗って行くと良いとも言いますが、塗料に混ぜて塗ってから磨いても程よく光沢が出る感じになりました。荏油がないと塗った後触ると手に思いっきり塗料が付くのでご注意。
さて、色の確認も終えた所で塗装開始!と行きたい所ですが、理想の雰囲気とはちょっと合わない既存の照明を取り外しておきます。
2.照明の取り外しと新しい照明
塗装の邪魔にならないよう、少し洋風になっていた照明を取り外していきます。塗装の時にまた取ることになりそうですが、まずは全体的な雰囲気の確認もあり、購入しておいた和風の照明をついでに付けちゃいます。 従来よりもより古民家らしくなり、全体的なイメージも湧いて来ます!照明を付けた時の柱や天井の色合いの確認もできるので、電気を付けながら作業していきます。
さぁ、あとは周囲の柱から黙々と塗り進めて行くのみです!
3.柱から塗装開始!
まずは柱から塗装していきます。柱の状態によって色の出方が異なるので、ハケとタオルをうまく使い分けて塗り進めて行きます。ニス等の油分を含んでいる所は水性塗料なので馴染みにくいのですが、サンダーなどで表面を整えたり、タオルで馴染ませるようにすると乗りやすくなります。
昼過ぎから始めた塗装作業、徹夜覚悟で3人黙々と塗り進めて行きます!
4.途中経過・・・
大広間のほぼ半分くらいを塗り終えました。従来の柱の色から比べると、松煙による黒の重厚感が出て雰囲気が出て来ましたね。天井や回り縁が塗られていないので、まだやはりちょっと違和感が残ります。
そして今度は4m近い天井、天井と壁の間の回り縁を塗るのですが、この高い天井をどう攻めて行こうかとしばし相談。。。
5.回り縁、天井の塗装
脚立は2つありますが、身長の関係で天井まで届く脚立は1つだけ。相談した結果、代わりばんこで塗っていくことに。これがなかなか辛い!腕を上げっぱなしにしているのに加え、力を入れてこすり仕上げるので、あっという間に疲労がたまって行きます。。。
畳全体を養生すれば良かったのですが、天井はタオルに塗料を染み込ませて拭きあげれば下にも垂れないので、その方法でチャレンジです。この時点で既に外は真っ暗、夕飯の時間帯ですが、今日は一気に柱・天井は仕上げて行く覚悟です。
天井や回り縁などの高いところを塗っていると、ふと最初から上から始めるべきだったかな・・・?と思いますが、少し塗り足りないと思っていた場所に上の柱から塗料が垂れていくので結果オーライです。
要領はステインと少し似ていて、色を塗り重ねるとより深みのある色合いが出て来ます。ハケで塗って少し乾いた所を、タオルで拭くように伸ばして行くという工程の繰り返しです。
半分まで塗り終えた状況がこちらです。右側、色が黒っぽくなっている方が今回の塗料を塗った所。周囲の柱と色が同じの方がやはり締まって見えますね!
6.大広間の柱・天井の塗装完了!
この日の作業は夜10時過ぎまで行われました。天井は3人でローテーションで塗り進めて行き、腕の疲れと戦いながら作業完了!理想的な古民家風の黒い柱、天井が出来上がりました。自然塗料の松煙は、自然で奥深い黒を出してくれます。弁柄を混ぜることで防虫、防腐効果もあるこの自然塗料は、先人の知恵とも言える伝統的な塗料。ペンキ、ステインとはまた違った風合いを出してくれます。
日中に見るとまた違って見えるので一応確認、自然光の中で見てみても良い感じです。自然光の中で少し手直しを施す所を確認して、次の工程に行きたいと思います!
次はこの柱の間の繊維壁を漆喰で白く塗って行きます。漆喰の白とのコントラストで、さらにこの大広間がぐっと締まっていくのが楽しみですね。次はこちらです!
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