「ないならば、つくろう。」駅前書店再生のお話(群馬県みなかみ町)#1

ほんやのないまちに、ほんやを開く【1/3】

ここは群馬県最北のまち みなかみ町。首都圏3000万人の生活水を支える水瓶と言われる利根川源流のまちです。このまちの良いところ・素晴らしいところを紹介しようとするとたちまち紙幅が足りなくなってしまうのでここでは割愛させてもらいます。

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1
ユネスコエコパークに登録された雄大な自然が魅力

私たちはこのまちで、GENRYUというローカルメディアを運営し、はじまり=「起こり」の視点で記事を書いたり、イベントのプロデュースを行ったりしています。源流のまちであることに因み、このまちのひとものことの源流を探求し、広く伝え広めること。そして、次の「起こり」をつくること。もはや止めることのできない人口減少や過疎化に抗うためには、ひとものことの「起こり」を作り続けることしかないのではないか。そんな想いが、私たちのステートメントとなっています。

とは言え、肩ひじ張らずにゆるく愉しくやっています。

 

【みなかみ発ローカルメディア GENRYU】
▼WEB サイト
https://www.minakami-genryu.com/
▼Instagram
https://www.instagram.com/minakami_genryu/

 

今回、この場を借りてご紹介したいプロジェクトは「まちのほんや」を再生するというお話です。

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1

全国全自治体のおよそ25%にあたる420以上の市町村で本屋や書店と呼ばれるお店がない(昔はあったがなくなってしまった)そうです。みなかみのような観光のまちに限らず、人口減少が進む全国のあらゆるまちからいわゆる「ほんや」はその姿を消しつつあります。

 

その理由は言わずもがなネット書店の台頭で、わざわざお店へ行かずとも本を買えるようになったばかりか、大手ECサイトでは本を買おうと思う前から、買おうと思うであろう本をお勧めしてくれるわけです。ものとしての「本」は人々から未だ必要とされているのに、場としての「ほんや」が社会から姿を消してしまうことに一抹の寂しさを覚えるのは私だけではないはず。また、まちに「ほんや」があることで地域独自の教育や文化の普及と発展にも寄与できるのではないか…、地域の子どもたちにとっては興味関心の世界を広げる扉としても「ほんや」を機能させられるのではないか…そんなふうに考えた次第です。

で、

ないならば、つくろう。

 

こうしてこの夏一番に汗をかくこととなったプロジェクトがはじまりました。

 

場所は、名湯水上温泉の玄関口「JR水上駅」徒歩1分の駅前。20年近くシャッターが降りていた旧店舗をセルフリノベーションし、観光のまちの入り口で旅行者をお迎えし、暮らしにおける止まり木となれるようなブックカフェとして再生することにしました。奇跡的に以前書店を営んでいたという駅前物件を借りることができ、ストーリーがつながるという幸運にも巡り合うことができました。

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1
築50年となるコンクリート造りの旧書店跡

しかし、リノベーションは難航…いやリノベーション作業に入る前の片付けが非常に厄介で苦労することとなりました。十数年ぶりにシャッターを開いた店内は積もりに積もった埃と、日本の脊梁山脈とばかりに高く遠くへ積まれた当時の本や文房具の在庫の数々。それは私たちを圧倒し、やる気の火種を何度も消し去ろうとするほど。

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1

あまりの量に挫けそうになりながらも朝や晩の空いている時間に廃棄荷物をまとめ運び出す作業を約1か月半毎日コツコツと続け、休日には近所や県内の仲間が集まってくれて、おびただしい量の荷物はみるみる片付いていきました。ワイワイと一日作業をやった後、夕方は屋上でビールを飲むという日々は今では美しい夏の思い出となっています。

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1
仲間と手分けして片付けを行う
ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1
近所の子供たちもお手伝い要員
ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1
片付けで汗をかいたあとは皆で屋上ビアガーデン

季節が移り、夏の強い日差しが爽やかな秋風に変わった現在は荷物をすべて撤去でき、什器を解体し、店舗全体の空間が見えてきたところです。

これからペンキを塗ったり、必要な棚や什器をつくったり、ぎりぎり秋と言える頃までの開店を目指して奮闘中です。

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1

水上駅前における「まちのほんや」は、長い間降りていたシャッターが開き、令和の空気が入り、止まっていた時計がまた動き始めるかのように新しい時を刻みはじめました。

 

ないならば、つくろう。ほんやのないまち、群馬県みなかみ町に「ほんや」を開くお話。#1

 

 

そうそう、肝心なお店の名前をお伝えするのを忘れていました。

 

「Walk on Water(ウオーク オン ウォーター)」

 

といいます。

「Walk on Water(ウオーク オン ウォーター)」

「水上」という地名、そして水が豊かなまち「水上」を歩いてほしいという想いより。ロゴには谷川岳や尾瀬にしか存在しないと言われる絶滅危惧種の高山植物「ホソバヒナウスユキソウ」をモチーフとしています。ここにしかない唯一無二の価値や文化を皆で大切に守っていこうという願いを込めて。

 

▼リノベーションの進捗状況などはこちらで随時発信しています
https://www.instagram.com/wow_minakami

▼お店をつくるに至った経緯などはこちらでも詳しく書いています(クラウドファンディ ングは終了)
https://greenfunding.jp/harebutai/projects/6238

以降、数回にわけてお店のオープンに至るまでのドタバタ劇をこの場でご紹介できたらと思っています。お見知りおきのほどよろしくお願いいたします。

◎写真・文:kengo shibusawa(ローカルメディア GENRYU プロデューサー)

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