漕げるだけじゃダメ? いざという時のカナディアンカヌーのレスキュー方法をレクチャー!
念願のカナディアンカヌーを手に入れることができたSATORUメンバーの二人。しかし、カヌーは当たり前ですが水の上のレジャー。ということは、もちろん危険とも隣り合わせということ!
しっかりと操作や安全講習を受けてから譲り受けることになったのですが、なんと貴重なカヌーの”沈(珍)”体験もさせてもらうことができました! 今回はレスキューの基本になるTXレスキューの体験談についてお送りしたいと思いマス!!
目次
1.カヌーが転覆したらどうする?! 貴重なカヌーの”沈(珍)”体験!
いくら安定感の高いカナディアンカヌーといえど、ちょっとした拍子にこんな風に転覆してしまうことももちろんあります。業界用語(?)では、転覆することを「沈(ちん)する」と呼ぶそうですね。
そんな沈してしまった時に、焦らず落ち着いて乗り込むことを目的として今回の講習が始まっていきました。
カヌーは中にいっぱいの水が入ってしまっても、湖の底まで沈まない仕様になっています。まずそれも驚きですが、沈してしまった場合は「ひっくり返して水を出す」そうしてレスキューしていきます。言葉にするのは簡単ですが、もちろん舞台は水の上。ちゃんとレスキューするのにはコツがいるんです!
2.レスキューの定番「TXレスキュー」とは?
まずこの写真を見て「んっ!?」と思った方もいるのではないでしょうか? カヌーの上にカヌーが乗っている、そんな光景見たことありますか? 実はこれ、カナディアンカヌーのレスキューの定番「TXレスキュー」の工程の一つなんです。
ここでは、2艇のカヌーで遊んでいる最中の、カヌーを使ったレスキュー方法を紹介します!
①沈したカヌーに近づいて「T」の字をつくる」
まずは沈してしまったカヌーに近づいていきます。この時のポイントは、カヌーに対して直角に当てていくように操舵していくこと。アルファベットのTをつくるようにレスキュー側のカヌーのポジションを合わせます。
②沈したカヌーを引き上げて、レスキュー側のカヌーに乗せる。
沈したカヌーを引っ張り上げていきます。この時、一気に引き上げようとせず、沈したカヌーの内側に「空気」を入れてあげるのが先決。そうすることで、水に引っ張られることなく引き上げるのが簡単になります。
ガンネル(カヌーのフチの枠)づたいに引き上げて、レスキュー側のカヌーの上にしっかりと乗せてあげます。
③カヌーをひっくり返して表を向ける。
もうお気づきの方もいるかと思いますが、カヌー同士が互いに重なって、アルファベットの「X」になっていますね。そうです! これがTXレスキューたる由縁です!
Xの状態でカヌーの表側にひっくり返してあげます。
④ゆっくりとカヌーを水面に下ろす。
最後に、ゆっくりと水面に下ろしてあげればレスキュー完了。と、ここで気をつけなければいけないのが、カヌーに人が乗り込むまでしっかりとつかんで支えてあげるというところ。
ここで手を離してしまうと、乗り込むのが難しくなりまた沈してしまうことにもなりかねません!
これがレスキューの基本の「TXレスキュー」でした。意外と力がなくてもコツを掴めば簡単に助けれられるので、覚えておけば超便利! ちなみにこのレスキュー方法は2艇あることが前提ですが、一人で沈した場合はどうするのでしょうか?
3.セルフレスキューにもチャレンジ! 難易度高に悪戦苦闘。
ここでチャレンジさせてもらったのがセルフレスキュー。見ての通り一人でカヌーの中に水も入ってしまい、いわゆる沈した状態のなっているところから、乗り込むまでを全て一人で行います。
まずはカヌーをひっくり返し、先ほどのレスキューと同じようにカヌー内に空気を入れます。その中に潜って入り込み、立ち泳ぎをしながら「えいやっ!」とカヌーをひっくり返すんです。。。
そしてセンターヨーク(カヌーの中心にあるパーツ)を持ち、カヌーに乗り込んだ後、中の水をすくい出していきます。まぁこれが超難易度高! 何度もチャレンジしましたが、この日はほとんどモノにできず。
なんとか足のつくところまでカヌーを引っ張ってくれば、なんとかセルフレスキューができました。(本当に一人だったら心が折れそう。。。w)
4.沈体験をしておけばいざという時に落ち着いて対処できる!
今回は、なかなか味わうことのできないカナディアンカヌーの沈体験をさせてもらいました。一度この体験をしておけば、いざ同じ状況になってしまった時に落ち着いて行動できるハズ!
安心・安全のスキルを身につけておけば、よりアクティブにアウトドアを満喫していける! そんなことを感じた体験でした。