奥会津プレーヤーと石川県七尾市へ視察!地域の挑戦を応援し合う仕組みと考え方を学ぶ旅。

「小さな世界都市・七尾」を目指して活動する株式会社御祓川(みそぎがわ)から、まちづくりの取組みを学んできました!

先日お誘いをいただきまして、奥会津の方々と一緒に「まちづくり」をテーマとした学びの視察旅へ、石川県の七尾市に行ってまいりました!1泊2日という弾丸なスケジュールではありましたが、奥会津の方ととても有意義で濃密な時間を過ごすことができましたので、そんな大人の修学旅行をレポートしていきたいと思います!

1.石川県「小さな世界都市・七尾」の視察へ!

小さな世界都市・七尾
先日、奥会津振興センターからお誘いをいただき、奥会津の方と一緒に石川県の七尾市に視察へ行ってまいりました。

七尾市まではバスで向かうため、朝6時に金山町の道の駅に集合。まだ辺りは暗い中、朝の弱い私は頑張って集合場所へ。笑

石川県七尾市株式会社御祓川視察
バスに寝ながら揺られること五時間弱、ようやく海が見えてきました!いやー、わかってはいましたが福島から石川県はなかなかに遠い。。

2.お昼は「能登食祭市場」で海鮮を♪

能登食祭市場
ちょうど七尾市へと入ったところで、時計を見るとお昼。昼食は休憩がてら七尾市の「能登食祭市場」でいただきます。

石川県海鮮グルメ能登食祭市場
さっそく能登食祭市場に入ると、入り口から磯の香りと海産物がズラリ!なんとこの能登食祭市場は実は道の駅でして、市場のようなスタイルがとても珍しい施設となっております。

石川県七尾市海鮮グルメ
数ある美味しそうな中から選んだのは、こちらのお寿司!定番ですがやっぱり食べたくなっちゃいますよねー。笑

能登食祭市場でランチ
奥会津は雨模様でしたが七尾は晴れていたので、市場裏のデッキでカモメと一緒に優雅にいただきました♪

▼能登食祭市場の詳細はこちらのページで!
能登食祭市場 公式HP

3.2部制の講演会でみんなで学ぶ。

石川県七尾市放課後インソムニア
みなさん食事を済ませた後は、今回の視察メインとなる講演会の会場へ。

石川県七尾市放課後インソムニア舞台
今回この「banco」という施設で講演を聞きます。こちらの施設は元銀行だった建物を改修したコワーキングスペースで、名前のbancoとは銀行(BANK)の語源で、銀行の原型と言われている北イタリアの両替商が使っていた長机が、bancoと呼ばれていたことに由来して付けられたそうです。

またここは能登を舞台としたアニメ「君は放課後インソムニア」にも登場する施設でもあり、聖地巡礼で訪れる方もいるのだとか。

石川県七尾市放課後インソムニア舞台banco
講演会が始まる前に参加者ひとりひとりの簡単な自己紹介。今回の参加者は民間と行政から集まっております。

石川県七尾市株式会社御祓川森山奈美
自己紹介が終わり少し空間が和やかになったところで、第一部の公演がスタート!一人目は七尾市で活躍する会社、株式会社御祓川代表の森山 奈美さん。まちづくりのパイオニアとして知られる森山さん、講演では七尾市の歴史から株式会社御祓川の活動をお話しいただきました。

○森山 奈美さんのプロフィール
(株式会社御祓川 代表取締役社長)

石川県七尾市生まれ。横浜国立大学工学部建設学科建築学コース卒業。都市計画コンサルタントとして、地域振興計画、道路計画等を担当。民間まちづくり会社・御祓川の設立に携わり、平成11年より同社チーフマネージャーを兼務。平成19年より現職。川を中心としたまちづくりに取り組み、その取り組みが日本水大賞国土交通大臣賞、第7回「川の日」ワークショップグランプリ、橋本龍太郎APFED表彰プログラム石川特別賞金賞などを受賞。平成21年に、経済産業省「ソーシャルビジネス55選」に選出。近年は「能登留学」で地域の課題解決に挑戦する若者を能登に誘致している。様々な主体が関わるまちづくりのつなぎ役として、能登の元気を発信し「小さな世界都市・七尾」の実現を目指して日々、挑戦中。

とても興味深い事業例をいろいろとお話しいただき、あっという間に質疑応答の時間へ。質疑応答では参加者からたくさんの質問が飛び交い、その中には結構踏み入った難しい質問も。しかし、森山さんは等身大で丁寧に、ご自身の実体験をベースにとても分かりやすく回答してくださってました!

七尾青年会議所
公演二部はのと共栄信用金庫に務める入口さん。入口さんからは地方銀行の在り方から、SDGsを軸としたのと共栄信用金庫と青年会議所の取組みをお話しいただきました。

○入口 翔さんのプロフィール
(のと共栄信用金庫 業務企画部兼総合戦略部次長/一般社団法人 七尾青年会議所 副理事長)

石川県金沢市出身。金沢大学を卒業後、のと共栄信用金庫に入庫。2014年より経済産業省へ転籍出向。2018年のと共栄信用金庫に復職し、石川県七尾市にIターン。七尾商工会議所と七尾青年会議所の役職を兼任し、創業支援、地方創生、SDGsプロジェクトを推進。リスキリングとして2021年10月より金沢大学大学院で地域創造学・コミュニティデザインを学び、中小・地域金融機関が取組む地方創生に関する論文研究にて優秀論文「秀」認定を受賞。

入口さんのお話では地域の方の巻き込み方から実際の取り組みでのコミニュケーション部分を伺うことができ、その前向きな姿勢と熱いパッションで参加者のみなさんの心も熱を帯びてる様子でした!

石川県七尾市御祓川
熱い二部の公演が終わり休憩時間。背伸ばしがてらbancoからすぐのところにある御祓川(みそぎがわ)へ。森山さんの社名にもなっている七尾市の御祓川は、毎年行われているお祭り「青柏祭(せいはくさい)」の開催場所となっている七尾市のアイデンティティのような川。

石川県七尾市御祓川でか山
そんな御祓川の川そばには青柏祭で引かれる曳山、通称「でか山」の車輪の原寸大モニュメントが!森山さんの講演スライドで見て驚きましたが、主役の曳山は高さ12メートル、重さ20トンという巨大なもので車輪だけでも直径が2メートルあります。

その迫力から青柏祭は国の重要無形民俗文化財にも指定されていて、ここ七尾市のバイタリティの根幹となっている素晴らしい文化でした!

4.宿泊は七尾自動車学校の「TADAIMA」。

七尾自動車学校TADAIMA
公演が終わった後は本日のお宿へ。今回宿泊するのはこちらの「TADAIMA」というなんとも新しく素敵な施設になります。

七尾自動車学校TADAIMA
ここはなんと自動車学校が運営している施設だそうで、TADAIMAのエントランスへ案内されると七尾自動車学校代表の森山 明能さんから簡単なご挨拶と、施設コンセプトについての説明をしていただきました。

こちらの森山さん、先程公演いただいた森山 奈美さんの実の弟さん。なんでも合宿免許を取る方だけではなく様々な方が七尾で集うために建設されたそうで、みんなが「ただいま」といって帰れる場所になっているそうです。とても素敵なコンセプトですよね!そして、なんと我々がこの施設の記念すべき宿泊客第一号らしいです♪

七尾自動車学校TADAIMAに泊まってみた
森山さんの熱い説明が終わり、各々自分の部屋へチェックイン!部屋もとてもシンプルでこのコンパクトさがなんとも落ち着きます。

七尾自動車学校TADAIMAに泊まってみた
チェックインの後は七尾市の飲食店で懇親会をして帰宅。移動の疲れもあり熟睡させていただきました。

翌朝起きて2階のエントランスへ行くとこの景色!昨夜は暗くて気づかなかったのですが目の前には教習所のコースが広がっていて、本当に自動車学校だったんだと思いながら。なんとも不思議な感じ。笑 それにしても快晴で気持ちがいい!

▼TADAIMAの詳細はこちらのページで!
TADAIMA公式HP(七尾自動車学校)

5.翌朝はプレまんだらワークショップ!

まんだらワークショップ
朝食を終えると一階のホールで今回の視察のシメである、「まんだらワークショップ」をみんな行います。このまんだらワークショップとは‥

○「地域まんだら」とは…?
 「まんだら」とは仏教由来の言葉であり、もともとは、悟りの境地を表す絵図として伝わってきたものです。環境省が第五次環境基本計画において打ち出した「地域循環共生圏」というコンセプト図を「まんだら」と呼称したことから、“持続可能な地域づくりの道しるべ”の意味でも用いられるようになりました。
 「地域まんだら」とは、地域の課題や資源、未来に向けて必要なアクションを分かりやすくまとめた一枚の絵図です。「地域まんだら」の制作プロセスを通じて、関係者や地域住民らが立場を超えて、多様な視点から対話・相互理解を深め、地域の状況変化に応じて更新可能な共有ビジョンを整理していくことができます。

というようなワークショップで、今回七尾で見て感じたことを元に奥会津の現状やこれからをみんなで整理していきます。今回はプレということで、みんなでまんだらを作る感覚を掴む程度で実施していきます。

地域活性化まんだらワークショップ
ワークショップはいくつかのチームに別れて進行。テーマ別にみんなで意見を出し合っていき、その意見を付箋にかき大きな模造紙にまとめていきます。

地方活性化まんだらワークショップ
いくつかのテーマで意見出しを行いチームの意見がある程度まとまったら、全体に発表していきます。発表のまとめとしてはおおよそ七尾市で感じたことはみなさん大体同じでありながら、奥会津への考えは地域や立場によって様々な印象でした!

その中でも結果的に共通だったのは「奥会津をもっと良くしたい!」という思いで、ワークショップが終わる頃には共通体験と思考整理を通して、なんとなくの一体感や達成感が参加者の中でできている様子でした♪

地域課題解決ワークショップまんだら
そして最後はワークショップと二日間の視察のまとめとして、青森大学准教授である石井さんから総括をいただきました。中でも印象に残ったのは「和して同ぜず」という言葉で、様々な地域活動において自分ごと化することやその主体性をきちんと持つことの大切さを、七尾市での一連の体験を通して強く感じ石川県を後にしました。

まちづくりワークショップ
そんなこんなで二日間に渡る石川県七尾市への旅はあっという間に終了!どうしても移動時間が長いので、その内容はとても濃密でまさに弾丸という言葉がピッタリな旅でした。

帰り道休憩に立ち寄ったSAでバスを降りると、とても綺麗な夕日が♪移動や学びで精神的にも肉体的にもヘトヘトでしたが、奥会津の方や七尾市の方々といろんなコミュケーションがワイワイ取れて、まるで大人の修学旅行のようなそんな楽しい二日間となりました!

奥会津から一緒に行ったみなさん、視察先で受け入れてくださった七尾市のみなさん、そして主催してくださった奥会津振興センターのみなさん、本当にありがとうございました!そしてお疲れ様でした!またこれから引き続き、奥会津を楽しく盛り上げていきましょう!

6.奥会津まんだらワークショップも引き続き開催!

奥会津まんだらワークショップ
最後に我々が七尾市やったまんだらワークショップですが、これから3回に分けて奥会津で開催されます!各日程と内容は下記の通りとなっておりますので、気になる方は下部のリンクから公式サイトをご覧くださいませ!

■概要
≪Day1≫
【日 時】 令和5年12月17日(日) 13:30~16:00
【場 所】 三島町生活工芸館 (住所:大沼郡三島町大字名入字諏訪ノ上395)
【テーマ】 「地域」と「わたし」について考える ー地域は、誰のものなのかー
【ゲスト】 紫牟田 伸子 氏 (Future Research Institute代表取締役/編集家)
⇒美術出版社、日本デザインセンターを経て、2011年個人事務所、2017年Future Research Institute設立。
「ものごとの編集」を軸に企業や社会・地域に適切に作用するデザインを目指し、コミュニケーション戦略などに携わる。主な著書に『シビックプライド:都市のコミュニケーションをデザインす る 』『 シ ビ ッ ク プ ラ イ ド 2【国内編】:都市と市民のかかわりをデザインする』(監修・共著、宣伝会議)『日本のシビックエコノミー私たちが小さな経済を生み出す方法』(フィルムアート社)など。

≪Day2≫
【日 時】 令和6年1月21日(日) 13:30~16:00
【場 所】 シェアベース昭和村 (住所:大沼郡昭和村大字野尻字元町4488)
【テーマ】 人と人のつながりの可能性を考える ―”地域資源”とは何か―
【ゲスト】 稲垣 文彦 氏 (NPO法人ふるさと回帰支援センター 副事務局長)
⇒長岡技術科学大学大学院工学研究科博士後期課程修了(工学博士)。専門は災害復興、地域づくり、市民協働によるまちづくり。外部人材を活用した新たな内発的発展論を展開し、地域づくりにおける地域住民の主体形成プロセスを研究。国の地域おこし協力隊・集落支援員制度、関係人口の施策等の普及、人材育成等に尽力。総務省地域力創造アドバイザー、地域おこし協力隊サポートデスクスーパーバイザー、福島大学うつくしまふくしま未来支援センター客員研究員、日本災害復興学会理事等。主な著書として「震災復興が語る農山村再生地域づくりの本質(2014)コモンズ」等

≪Day3≫
【日 時】 令和6年2月18日(日) 13:30~16:00
【場 所】 みなみあいづ森と木の情報・活動ステーションきとね (住所:南会津郡南会津町田島宮本東33-1)
【テーマ】 「はたらく・くらす・生きる」を考える ―地域のための経済循環とは―
【ゲスト】 奥会津地域で活躍する方々(選定中)

▼奥会津まんだらワークショップ詳細はこちらのページをご覧ください!
只見川電源流域振興協議会 お知らせページ

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