アートで地域を繋ぐ。大分県湯布院のアートスポットをめぐる文化観光1泊2日の旅。#DAY2

湯布院の文化観光ツアー! 2日目もディープなスポットを巡ります!

羽田空港から約1時間45分のフライトを経てやってきた大分県。別府市を過ぎ、由布岳の麓の温泉観光地である湯布院(ゆふいん)では、地域に溶け込むようにアートスポットが点在しています。

そんなアートを軸に地域を活性化する湯布院の文化観光ツアーも2日目。1日目よりもより多くの文化的なスポットを体験してきました! 気温も暖かくなってきた春、ご紹介するスポットを参考にあなたも文化観光に出発してみては?

文化観光ツアー1日目の記事はこちら!
▶︎アートで地域を繋ぐ。大分県湯布院のアートスポットをめぐる文化観光1泊2日の旅。#DAY1

1.朝霧が幻想的な金鱗湖は早朝がオススメ!


朝霧が幻想的な金鱗湖は早朝がオススメ!2日目は、温泉宿「一禅」さんからスタート。ずっと温泉に浸かっていたい気持ちを抑えつつ、ツアーは二日目の行程へ向かいます。ここ湯布院の冬の朝で押さえておきたいのは「金鱗湖」の朝霧

近くの公衆浴場から流れでた暖かな温泉が湖に流れ込むことで水温が高なり発生する朝霧。冬の朝の時間帯でしか見ることができないので、ちょっと宿で早起きしてから金鱗湖の朝霧を見て、宿に戻ってまたゆっくりと温泉に浸かり朝ごはん・・・というのも◎。

離れ客室で気兼ねなく休める「一禅」さんで湯布院の極上の湯質を堪能。
ガイドの井出さんオススメの撮影ポイント。紅葉の時期には素晴らしい写真が撮れるんだとか。

2.地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!


地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!
そして、湯布院という地域を違う目線でゆっくりと見て回るならゼッタイにオススメの辻馬車へ! 辻馬車は30年以上前に始まり、由布院駅前から町を出て、由布岳麓の田園風景や寺院などを巡りながら観光することができる馬車。

地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!
今回馬車を引いて地域をアテンドしてくれるのは、馬年齢24歳、人間にすれば80歳にもなるベテランの「ゆきちゃん」! 軽快な蹄(ひづめ)の音を立てながら、力強く大人10人の乗る馬車を約1時間引いていきます!辻馬車の馬は、ばんえい競馬での力強さで有名な「ばん馬」と同種の農耕馬、大きく力強い佇まいが立派です。

地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!
スタートして中心街を抜けるとのどかな平地が広がります。騎手が地域のことを事細かに紹介しながらのんびりと進んでいく辻馬車は、湯布院の歴史を手軽に楽しく学ぶのにうってつけ!

なぜ辻馬車が湯布院の観光コンテンツになっているのか? これまでダム開発や地震など、さまざまな危機を乗り越えながら今の観光地としての位置を確立したのは、地元住民たちの努力によるものだそうで、当時御三家と呼ばれる温泉宿の若手たちが、ドイツの山岳リゾート地を視察しに行ったことが今の湯布院のベースになっていると言います。そのためヨーロッパの雰囲気が香り、辻馬車などの観光コンテンツや、素敵な建築物で溢れているんだとか。

離れ客室で気兼ねなく休める「一禅」さんで湯布院の極上の湯質を堪能。
辻馬車の駐車場所。一般道を走る車との関係性も良好で、まちの観光コンテンツとして定着していることが伺える。

辻馬車に乗っていると地域の人たちが手を振って「いらっしゃい」と声をかけてくれたり、個人の営む小さなカフェやオーセンティックなバーも点在。今では若者の移住者も多くチャレンジングな地域でもあるそうです。
▶︎観光辻馬車の情報はこちら。

3.「由布院 アルテジオ」には、音楽にまつわるアートがズラリ


辻馬車でゆっくりと地域を見て周り歴史を感じた後はアート鑑賞と食事が楽しめる「由布院 アルテジオ」へ。

地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!

この近辺は、宿泊施設の山荘無量塔 MURATAを中心に、レストランやバー、セレクトショップなどが展開されていて、アルテジオもその中の一つ。

アルテジオでは音楽と美術、いわゆる眼と耳の関係性に着目したアートミュージアム。自由な表現をする画家の作品と共にピアノも設置され、小さなコンサートも行われます。また、建物内にはラジオ局「ゆふいんラヂオ局」も併設され、情報の発信基地にもなっています。

地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!

そしてこの複合施設の中でも個人的にぜひオススメしたいのは併設されたカフェレストラン「the theo(テテオ)」の食事。ランチメニューはそこまで多くないものの、メインのドライカレーはぜひ食べていただきたい逸品。大分名物の冠地鶏と卵乗ったドライカレーは、アートと言わずとも目でも楽しめるランチメニューでした。

地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!

アートや音楽に関する図書もあり、休日に訪れて静かに芸術に親しむのも◎。観光客のみならず、地元住民や近隣町村でもフラッと立ち寄りたくなってしまうアートスポットです。

地域をゆっくりと見て回るなら、このまちならではの辻馬車に乗るべし!

▶︎「由布院 アルテジオ」公式サイトはこちら。

4.伝統のワザがキラリと光る「竹聲館(ちくせいかん)」で大分の伝統工芸「竹工芸」に触れる。


おんせん県として知られる大分ですが、「真竹」の生産量が全国一位というのはご存知でしょうか? その真竹の生産量と弾力性を生かした竹工芸が大分県では伝統産業になっていて、別府市には県立の竹工芸訓練センターもあり、訓練を終えた職人ひとりひとりの手作りによる作品が県内外に流通しています。

職人による伝統のワザを目の前で。「竹聲館(ちくせいかん)」で大分名物の竹工芸に触れる。
竹聲館(ちくせいかん) 店主 高見八州洋さん

今回最後のアートスポットとなる「竹聲館(ちくせいかん)」では、職人に技をナマで見学し、声を聞かせて頂きます!竹聲館の店主である高見八州洋さんは、大分を代表する竹クラフト作家さんの1人。別府にて竹工芸の師匠に弟子入りし独立、湯布院で竹工芸のお店を営みます。

職人による伝統のワザを目の前で。「竹聲館(ちくせいかん)」で大分名物の竹細工に触れる

おもむろに竹の材料を手に取ると、慣れた手つきで竹を裂きはじめます。そして裂いた竹を奥様である綾子さんに渡すと道具を取り出し、その材料を使いやすく、一定になるよう専用の道具を使って調整していく。

職人による伝統のワザを目の前で。「竹聲館(ちくせいかん)」で大分名物の竹工芸に触れる

そう、竹聲館での竹工芸は高見さんご夫婦による分業で成り立っているのです。どこからか温かみの感じる竹工芸の秘密は、二人三脚で作られるその工程にありました! その印にご主人は「一番うまくいかない時は、妻と喧嘩してる時かな」と自身の作品を振り返っておられました。

職人による伝統のワザを目の前で。「竹聲館(ちくせいかん)」で大分名物の竹工芸に触れる。
竹のザルは、できた当初と10年使ったものでは色合いも手触りも違う。奥:10年使用したもの 手前:最近の作品
職人による伝統のワザを目の前で。「竹聲館(ちくせいかん)」で大分名物の竹工芸に触れる。
手際良く竹を編んでいく姿はまさに職人技。長い訓練が必要だ。
職人による伝統のワザを目の前で。「竹聲館(ちくせいかん)」で大分名物の竹工芸に触れる。
竹聲館の店内。自宅が店舗、作業場、そしてギャラリーになっている。

ボクらが拠点とする福島県奥会津地域でも、またたびや山葡萄から作られた伝統的工芸品奥会津編み組み細工が有名です。大分では訓練校があり産業として確立してきた竹工芸に対し、雪深い地域での冬の手仕事として受け継がれてきた奥会津編み組細工。バッグや籠など作られる作品は似通っていても、それらが作られる工程や背景が異なるという部分がおもしろいですね。

▶︎竹聲館(ちくせいかん)の公式HPはこちら。

こうして、大分県湯布院地域のアートをめぐる文化観光ツアーの全ての行程が終了!二日間を通してディープな湯布院のスポットを案内して頂きました。

5.温泉だけじゃない!大分県湯布院地域はアートから地域を活性化する、文化観光に注目しよう!


温泉だけじゃない!大分県湯布院地域はアートから地域を活性化する、文化観光に注目しよう!
大分県といえば温泉というイメージはこれまでもありましたが、今回のツアーで湯布院という地域の歴史や成り立ち、そしてこれから目指していくアートを軸とした地域のつくり方に触れることができた二日間。

ボク自身もともとアートに造詣があったわけでもなく、地域とアートの関わり方に興味を持ちこのツアーに参加したわけですが、地域とアートの関わり方は、地域の風土、人、歴史を、地域の素材や文化を生かしながら表現する「手段」の一つであって、その表現されたアートを、地域住民や観光客それぞれが一人一人の感性で咀嚼し味わい、自身の波長とシンクロさせていくことで地域との一体感を感じられる。アートにはそんな力がある気がしました。

羽田空港からは約1時間45分で到着する大分県! 今回のツアーをモデルコースに、いつもはアクティブなあなたも、温泉とアートを通じて地域を感じる文化的な旅をしてみるのはいかが?

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